butterfly effect:ちょっとしたことで変わる世界
バタフライエフェクトというのは、「蝶がはばたく程度の非常に小さな動きでも遠くの場所の気象に影響を与えるかもしれない」という気象学者のエドワード・ローレンツの問いかけをもとにした多くの仮設のこと。
映画でも小説でもよく使われる理論。
その事柄だけをみると、何の意味もないようなことが、巡り巡って大きな変化をもたらす。
静まり返った湖に、葉っぱが一枚落ちることで、波紋がたつ。
二匹の蝶が肩にとまる
思わず息を止めてあなたを見た
人が溢れる都会も二人
一緒ならオアシスに変わる
歌われるのは、喧騒の中の二人。
ジュラルミンシティーで埋もれていってしまいそうな感情を頼りに生きていこうとする二人の姿。
二匹の蝶がとまることで、都会に嵐が巻き起こる。
自分たちの意思ではどうにもならない世界の事柄。
ただ、二人で一緒にいられればそこはオアシスだ、という。
butterfly effect:あなたの中に入り込み、同じ瞳で夢を見たい
あなたの心に住めたなら
瞳ごし同じ夢を見つめたい
あなたが寂しい時は
ぎゅっと心を抱きしめる
抱きしめている
ここで歌われるのはシンクロ。同化。
あなたと私の垣根を越えて、自己愛・他者愛の同化。
あなたを抱きしめることは、自分自身を抱きしめること。
肩に止まった蝶は、世界を変えていく。
けれど、世界がどう変わろうとも私たち二人は、二人の時間の中で生きていく。
二人で一つに分け合った世界に同化し、垣根をなくしてゆく。
butterfly effect:心地よい電子音が呼び覚ます新鮮な感覚
ライブでもギターと歌のバックアップをする電子音とビート。
ジュラルミンシティーには人工音がよく似合う。
ビートは鼓動。
二人の鼓動でもあり、街の鼓動でもある。
光の照り返し、鮮烈なブルーの光の矢。
SF短編映画が始まるような期待感に包まれる。
アコースティックギター弾き語りのライブを見に来た人に、新しい世界をプレゼンする。
電子音の上に乗るのは、ギターのビート。
平坦な電子音に命を与える、打楽器としてのアコースティックギター。ミュートされたコードが激しいリズムを作る。
聞いていてすごく気持ちがいい音。
人が人として、生きてる音。
肩に止まった蝶が、人工の虹を越える時。
世界はどう変わるのだろうか?